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誠実さの基準


UNのパン事務務総長。

「英語がアジア人らしくて余計なハンドランゲージや、顔の表情も穏やかで、私としてはとても誠実に見えた。」
と、今我が家に住んでいるハーバード大のポーランドの女の子に8月4日の講演会の印象を話した。

 奇しくも同じ講演会に出席していた彼女はひどく驚いた顔をした。
(彼女「エバちゃん」は講堂でビシビシと事務総長に質問したのでTVにも出てました。
核廃絶のために若い世代ができることを具体的に提示してほしい、と言っていた気がします)

「誠実ですって?なんで?」と彼女は私にくいついた。

エバちゃんは自分の質問をうまくかわされたのではないかと、彼の答えに不満を持っていたらしい。

彼は表情が乏しくて、言葉に抑揚がなく彼女から見ると、静かすぎ何を考えているかわかりにくいとのこと。
 
私から見れば、彼は突然のエバちゃんの質問に答えの準備がなく
それでもとつとつと丁寧に答えてくれたように思えた。

 私たちから見ればオーバーアクションで言葉が多い政治家は、いわゆる「ペラ」で不要な笑顔はかえって信用を失うんだと言ったけど、エバちゃんはしばらく考えていた。

しばらくして「そうね、日本はサムライの国だからママはそう思うのね。」とつぶやいて納得したように笑った。
彼女は去年、サムライの起源と宮本武蔵の五輪書の研究で日本に来ていた。

韓国人のパン事務総長に対する表現の評価がはっきり喰い違ったけれど、彼女はうまくまとめてくれた。


 でもエバちゃんは、パン事務総長より若い自分たちに的確にメッセージをくれたのは、メルティングポットのお客様のHさんだったと言った。

 Hさんは、私たちスタッフの間では「BIG SMILE」と呼ばれている医療関係の50歳前後の男性。
いつもユーモラスで彼がいると笑いが耐えない。

 先日いつものように私のお説教が始まった。その日はエバちゃんも店に寄っていた。

いつものように音楽と映画の話で盛り上がる会話が悲しくなって、
「あなたたちこれから国際人になりたいなら、戦争から目をそらさないで考えなさい。
加害者であり被害者である日本人にはその義務があるし、あなたたちより随分若いエバがこれだけ考えてるのに
恥ずかしくないの?」
と若い人たちに私が言うと、一瞬にして店の空気が重くなった。

随分沈黙が続いた。

が口火を切ってくれたのはHさんだった。

「僕ね・最近ドイツに行ったときね、むこうの医者がね、戦争被害国の患者を無償でみてるのを見てね、
それが日本みたいに業務的ではなく、本当に親身になって親戚のおじちゃんを診ているみたいな感じだったの。
患者と医者が仲良くてね。そのとき僕ジーンときたんだ。これからの世代ってお互い仲良くすることが大事だよなって。」

みんながため息をついてうなづいた。彼の言葉には加害者、被害者と言う言葉も義務と言う言葉もなかった。

ポーランドでベルリンの壁に苦しみ、おばあちゃんがアウシュビッツに入れられた経験があり、
グランドゼロを目撃してしまったエバちゃん。
彼女の胸にも響く言葉だった。

居合わせたほかの人たちにも響いたと信じたい。

エバちゃんは言う。
あの時ママの苛立ちをとっさに感じて、重い空気を払いのけるために笑顔でオーバーアクションで話したHさんは
本当に繊細な心使いのできる頭のよい日本人であり、国際人で、欧米人の自分からも日本人のお客様からも好感が持てると。

そして事務務総長の言葉より心に響いたと。

Hさんいつもごちゃごちゃとネイティブたちと椅子の座り方が変だとか、ウーロン茶にミルクを入れるなとか、
やりあってるのをゲラゲラ笑っててくださり、明るい話題を持ってきてくれて、空気をやわらげてくれて感謝します。

今回もあなたに助けられ本当に感動しました。

Hさんだけでなくいつも明るいお客様に感謝いたします。

皆さん英語で自分の世界を広げようって前向きな方しかいらっしゃらないところなんで、明るいのは当然なんですが・・

古今東西を問わず誠実さを見せてくれたH さん。
戦争は怒りと悲しみを次の世代で乗り越えられるかも・・って
感じましたよ。
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